「顔は男の履歴書だ」などというと、ダサいオヤジだなどと言われそうですが、人生が顔つきに表れるということはあながちウソではないでしょう。困難に立ち向かいながらも誠実に生きてきた人はいい顔をしていると、よく人は言いますね。それは服装やアクセサリーやヒゲやエステや整形(?)など一過性の装飾ではなかなかごまかせない、自然と滲んで来る雰囲気なのだと。
近頃自分のフェイスブックのウォールを見て、日々出会う美味い食べ物と楽しげな遊び報告の投稿があまりに多いことに気づき、自分の生き方というのはこんなに楽しそうで、こらえ性のないものかと、驚いてしまった。デジタルマーケティングなどという社名を掲げ、企業のインターネット活用のコンサルティングを生業としているにもかかわらず、日常生活の俯瞰の景色には、ネット社会への問題意識や提言の姿勢はあまり見られません。
では今日から、3日に一度はそういう視点をタイムラインに投稿していこう、食とロックンロールにデジタルマーケティングも加えて三つ巴でウォールを構成しよう、と考えないではないが、おそらく挫折することでしょう。結局長期にわたって自分らしくないことは出来ない。たぶん、フェイスブック上の友達のみなさんも喜んでくれないでしょう。「厚川はこんな奴ではない」と。
今日、Yahoo!ニュースに転載されていた、週プレNEWSの記事に「人事部は就職生たちのFacebookのココを見ている」という面白い記事がありました。記事によると企業の人事担当者は「就活生の人柄」のチェックにFacebookを活用しているそうです。それも素行の悪そうな写真投稿や社会的に好ましくない発言を探すといった、「ひとつのトピックス」に目を向けるのではなく、日々積み重ねてきた投稿や友達の数や顔ぶれ、そして何よりもタイムラインの傾向というか醸し出すムードから人となりを確認するという事が紹介されていました。
それぞれの人のソーシャルメディアが日々紡ぎだしていく時間の流れは、一過性の操作では簡単に軌道修正できません。まさにその人の生き方や考え方が鏡のように映し出されると言えるでしょう。そんなことは怖いからといってやめてしまう人もいるでしょうか?または、だから最初からやらないという人もいるでしょう。でも先ほどの週プレNEWSの記事によると、名前をネット検索して“何も出てこない”学生も問題視されます。とのことですので、就職活動中の学生の皆さんは注意が必要ですね。