12月11日にTwitterは「Twitterの2012年」というレポートを公開しました。今年、世界中でもっとも沢山の人にリツイートされた投稿を「ゴールデンツイート」、Twitter上でもっとも話題になったイベントや事件などを集めた「惑星の鼓動 」、Twitter上で自然発生した感動の出来事「Twitterオンリー」などカテゴリーごとにランキングして、2012年の1年間を振り返っています。
それぞれのカテゴリーで紹介されているトピックス(ツイート)はどれも興味深く、またページにツイートした人のポートレイトを多用したレイアウトもセンスがよくて、思わず引き込まれてしまいます。まさしく人が主役なのですね。Twitterの創業メンバーの一人であるビズ・ストーンが、かつて講演でいっていた、「Triumph of Humanity」=「ツイッターの今日の世界的な普及の要因は、その技術的な優位性にあるのではなく、“人間性の勝利”なのだ」というメッセージ思い出しました。
今年の「ゴールデンツイート」の1位は、オバマ大統領の「Four more years.(あと4年)」でした。大統領選での勝利を、いち早くTwitterに投稿しました。そしてこのオバマ大統領のツイートは、世界中でリツイートされ、Twitter史上最もリツイートされたツイートになったのです。
オバマ大統領は選挙期間中、前回の大統領選をはるかにしのぐ効果的なツイッター活用を展開し、またその様子は、テレビや新聞で何度も紹介されていました。オバマ大統領及びオバマ陣営によって、ツイッターは、多くの有権者や支持者の心に直接はたらきかけ、自らの考えを直接伝え、またアメリカ国民の様々声に耳を傾けたことでしょう。
振り返って、ただ今激しい選挙戦が繰り広げられている我が国を見ると、公職選挙法によるインターネットの利用制限という不自由な現実があります。そんな状況だからでしょうか、近頃では政治家のフライング気味のツイートや反則スレスレ(?)のBOTの話題など、あまり建設的ではないインターネット利用が話題になっていますね。
選挙戦でソーシャルメディアを活用することはその特性を考えれば以下のようなメリットがあるはずです。
1.有権者と直接コミュニケーションができる。
2.自分が発言したいときにはいつでも、しかも長期間にわたって継続的に情報発信できる。
3.努力次第で視聴者を増やすことが出来、自分のソーシャルメディアの価値を高められる。
4.費用がとても安い。
つまり政治家自身にやる気と不断の継続力があれば、少数政党であろうが新人であろうが、しっかりと自分の主張を述べなおかつ有権者との対話ができるわけです。
インターネット利用を解禁したほうが、そもそも公平を期すことを目的に作られた公職選挙法の理念に沿うように思いますがどうなんでしょうか。
ヤフーのトップページに政党のバナーが掲出されるのを見るにつけ、そのように思う毎日なのです。これだけ選挙戦に邁進している各政党の候補者たちが、唯一インターネットにだけは一生懸命に取り組んでいないのが不思議であります。