ツイッター連携の企業キャンペーンが増えています

日本語のPC版ツイッターの右上に広告が表示されますが、最近は企業が実施しているツイッター連動のWebキャンペーンへの参加促進のメッセージが増えていますね。

この2週間でも、「日清食品のラ王」「森永製菓のウィダー」「auのISシリーズ」「フォルクスワーゲンのクロスポロ」などがありました。

これらのWebキャンペーンはツイッターのアカウントも持っているターゲット層に向けて告知を行っており、ツイッターユーザー達は自分の好みに合ったキャンペーンにツイッターのアイコンとハンドルネームを使って参加し、自らのタイムラインと同期することにより企業や商品と交流し、何らかツイートして情報拡散をしていきます。

今までの企業キャンペーンでは、企業は一般参加者をメディア告知によって募集し、幸運にも選ばれた参加者には、ある意味サービス過剰な体験を通して企業や商品に好意を持ってもらう。さらにキャンペーンに参加できなかった人には、メディアがその模様を取材して事後に情報発信するという大規模なプロセスとなるため、コストがかかり参加者を制限せざるを得ないためスケール感も出しにくいという問題がありました。

 

ツイッターを活用した企業キャンペーンの手法というのは、例えば新製品記者発表会とか工場や施設の体験取材などといった、いわゆる企業広報イベントに似ているように感じます。企業がWeb上に用意した発表会場(もしくは新装オープンした施設)に情報発信力の高い有力メディアを招待して、各メディア(記者)のリアルな感想を記事にして情報拡散してもらう。というわけです。

 

ツイッターの登場によって、ユーザー一人ひとりが自由に情報発信でき、なおかつフォローワーという個別の読者(ファン)を持つという状況においては、顧客は単なる情報の受け手ではなく、情報の発信者ということです。

今から6年ほど前に、ティム・オライリーが提示した「Web2.0」には以下のような7つのテーマがありました。

①ユーザーの手による自由な情報の整理

②技術革新によるリッチなユーザー体験

③貢献者としてのユーザー

④ロングテイル

⑤ユーザー参加

⑥根本的な信頼(オープンソース)

⑦分散性

 

ツイッターが現在のように顧客(生活者)に浸透してくると、上記の7つのテーマが限られたWeb感度の高いユーザーの特性ではなくなってきたように実感します。

企業のコミュニケーションの手法は今後どんどん変わっていくことでしょう。

私は最近、ツイッターの広告スペースに新しいキャンペーンが登場するのを見つけることが楽しみになっているのです。